本当にコンクールはプロへの登竜門なのか?

こんにちは、新宿、横浜で活動している

バレエトレーニングディレクターの猪野です

YAGPが終了しました
NHKなどを見ていると
例えば、大きなコンクールである

ローザンヌ国際バレエコンクールは
バレリーナへの登竜門というような
言われ方をするので
まるでローザンヌやYAGPようなコンクールに行かないと
プロになれないような印象もあります

鯉が黄河の上流の急流を登れると竜になれる
ということからの登竜門という言葉らしいですが
バレエダンサーになる登竜門はコンクールかというと
はたしてそうでしょうか?

自慢ではないですけど、
私、コンクールとかとうとう一回も出なかったので
というか、私の場合はバレエを始めるのが遅かったので
出られるコンクールが一つもなかったというのが
実際のところですが(笑)

それでカンパニーに曲がりなりにもいたのですから
プロへの道はコンクールだけではなさそうです

話を聞いていると思うのは
実際にコンクールでいい成績を出しても
バレエ学校へのスカラシップがせいぜいな気がしますが
どう感じていますか?

コンクールで優勝すると
ダンサー契約の特典が付くようなコンクールってそんなにあるのですかね
私、知らないのですけどあったらごめんなさい

それでも経済的なことをカバーするために

コンクールでスカラシップを狙う

なんて使い方は良いですよね。

そういうバイタリティー、私は大好きです

さて、カンパニーとしても優秀なダンサーは欲しいですが
どんなダンサーが欲しいのか、
そのカンパニーの事情によっても変わります

だから
本当の意味での登竜門は
コンクールではなく
カンパニーオーディションなんですよね

YAGPで優秀な成績を収めたダンサーが
ケガでプロになることなく辞めていったなんて
話も聞きましたし。

何かの本で吉田都さんが
ジンクスはいらない。必要なのは踊り続ける強さ
ということを仰ってましたが

プロになる人間に必要なのは
コンクールでの上手さよりも
踊り続ける強さということかもしれません

本当の登竜門は
一回、二回の急流ではなく
もっと、ひたすら長いものですよ

ケガしたら終わりというのが常識というほど
シビアな世界でもありますし
そのためのエクササイズは絶対必要ですからね

今回はコンクールで結果が出なかった人は残念ですが
勝負は始まったばかりです
負けたところから
どうすれば今以上に上手くなれるかを考えてられるのは
プロには絶対必要な素養です

結果が出た人はひとまず、おめでとうございます
でも、これでプロになれるわけではないし
あなたの後ろにはいつでも追い越し準備万端な
ライバルがいることをお忘れなく

皆さんの竜になるための道に
祝福があらんことを

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。