センターでバランスを支えてくれる頼もしい筋肉達

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

前回に舞台の上でバランスを失くさないためにレッスンを気をつけてほしい事を書きました。

今回はそのバランスを取るための筋肉の流れについてのお話です。

 

まず、当然の話としてバレエにおける基本のポジションは1番であれ5番であれ2本の脚で立ちます。当然そうすると、身体を支えている軸は2本あるわけです。上手く引けなくて曲がってますが、イメージです。

軸は2本

そのままでは踊れないので、片脚になって動くわけですが、この時に2本あった軸は1本になります。ルティレなどをすれば1本の脚で身体を支えきれないといけません。

 

バランスを崩す時は軸が1本の時が圧倒的に多いので、これをなんとかすれば踊りのグラつきやバランスが圧倒的に改善されることになります。

 

そこでとても役に立つラインがスパイラルラインと言われる筋膜の流れです。上半身の制御で個人的にはこのラインが1番好きです。

 

首の後ろから始まり(頭板状筋)、菱形筋(板状筋と反対側の)を通り前鋸筋(わきの下)、外腹斜筋、内腹斜筋を通って、大腿筋膜張筋(外もも)、前脛骨筋(脛の前)、そこから足の裏を通って腓骨金、ハムストリングス、脊柱起立筋を通ってきます。

 

 

今までの流れに比べるとかなり複雑な感じがします。なので別に覚えなくていいです。筋膜の流れの中で一番長いので仕方ないですけどね。

ポイントは身体をグルッと回って、らせん状に(しかも2重に)身体をラッピングしてくれるやつらと覚えておけば大丈夫です。

この筋肉達が身体をらせん状に束ねることで、片脚になっても、支えてない側のバランスを軸足に乗せてきてくれるのです。

写真では右足を軸に立ってますが、ピンクのバンドに沿った左側のスパイラルラインが左軸の無くなったバランスを右に寄せてきてくれるのです。

この流れに偏りがあるとビックリするくらいセンターが崩れたり、片方の脚だけバランスが取りにくいなどの不具合が起きます。

肩甲骨の間にある菱形筋も通ってくるので、肩こり持ちの人などはポールドブラだけでなく、立つ為のバランスにも悪影響を及ぼすわけです。というか、筋膜の流れが長いだけあって他の筋膜への影響がいろいろ大きいです。

 

 

私がセッションで指導をしていく中では、腹斜筋のラインを意識出来るだけでセンターでのバランスがかなり取りやすくなる場合が多いです。

 

もちろん、いろいろな筋膜の流れを意識してトレーニングなどの進めていくわけですが、センターでのバランスが苦手な人にはかなり効果があります。回転系の動きにもとても大事になるラインです。でも特に下半身側が固くなるとターンインに働いてしまうラインですから使いっぱなしはダメですよ。

 

片脚でバランスが取りにくいという方は、イメージで良いので逆側の動かしている方の腹筋からの流れを使ってバランスが取りやすくならないかお試しください。

 

 

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。