ルルベを高くしたいのです

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

 

ルルベが低くて注意されるというお悩みの方は多いと思います。

頑張ってルルベの練習をしているのに、ふくらはぎばかりが疲れて全然ルルベが高くならないとかありませんか?

 

もしそうであるならば、必要なのは闇雲にルルベをするのではなく、今回は、なぜ出来ないのかを一つづつ考えていきましょう。

 

まずは真っすぐに立ってね

これがないと先に進みません。以前に書いた

立ち方を気にして、脚の疲れを減らしてみよう

ちゃんと立てているのに、何で立ててないとか言われるの?

 

こちらも合わせてお読みください。

甲は出ているか?

一般的には甲出しなんていわれますが、ルルベを高くするに当たって、つま先が自分のやりたいと思う角度まで伸びているのか、は認識しなくてはいけません。

ここが全然動いていないとか、タンデュで足先が伸びないのにそこに体重をかけてルルベの練習をしてもうまくいかないと思います。

 

その為のストレッチはあるのですが、やり方を間違えると逆効果になるのでちょっとブログでは紹介出来ないですが、難しいことではないです。甲出しの機械などは売っていますが、そんなの全く必要ありません、道具は使わず出来ます。5分もあれば結構伸びます。

 

ポアントなどで立つ場合、甲が出る人はポアントに乗ってしまう事が出来るのでバレエシューズでルルベが低くても立つ事が出来る(ように見える)事があります。乗ってしまえるので。

 

もし、ポアントで、もしくはタンデュに於いてそもそもそういう事が出来ない場合は足首の柔軟性に目を向けてみてもいいでしょう。

足の裏から筋肉が働いているか?

ルルベにおいて働いて欲しい筋肉には順番がありまして

1   足裏

2  ふくらはぎの下

3  ふくらはぎの上

という順番で使われます。降りる時は逆になります。

 

この時にその順番がスムーズにいっていないとルルベがうまくいきません。

ルルベの途中でコントロール出来ずにカクッと落ちてしまう瞬間があったりすると、どこか部分的に弱いのかな?と考えてみる事ができます。

 

その状態でルルベを頑張って練習しすぎると一部の筋肉が強くなりすぎて、綺麗な脚にならなくなってしまいます。

 

指が曲がってないか

その流れで指をすごく丸めて使っていないかをチェックするのも大事です。

ちょっと極端ですが、これがダメなやつです。

解剖学的に簡単に説明すると、指を丸める筋肉はふくらはぎに付いていて、指を伸ばしたまま床を押せる筋肉は足裏についているのです。

 

ふくらはぎに付いている指を丸める筋肉はくるぶしの下とかを通っていてそれが痛みの原因となる事が非常に多いのです。さらにフレックスにもしてくる厄介なやつらです。

 

なので敢えてその丸める筋肉を鍛えるのようにしてしまうとルルベの高さ以上に困ったことになるので、ルルベの指の丸まりがあるかはしっかりチェックしましょう。

 

何度も書いてますが、足裏を鍛えるつもりでタオルギャザーをしても使われているところはほぼ足裏でないので(少なくともバレエには役に立たないと思ってます)、もしやっていたら変えた方が良いと思います。

 

いきなり高くし過ぎるのも良くない

ルルベを高くしたいのは分かりますが、高くしていくのにも順序があります。正しくルルベが出来ないのに無理に高く上がっても無駄な筋肉を使い過ぎるため、ふくらはぎが太くなったり、アキレス腱なの辺りが痛くなったり(でも炎症はアキレス腱じゃなかったり)します。

力も入り過ぎるゆえにバランスも感じにくくなります。自分の1番高いルルベというのはテクニックの中でも難しい部類に入るので、無理はしないように少しずつやっていきましょう。

 

今回のブログを読んで自分がやってしまっていることが何か見つかれば嬉しいです。まずはその部分を良くしてから、もう一度ルルベにチャレンジしてみましょう。

 

おまけ:ルルベの高さとピルエットは少し別だと思う

ちなみにルルベが高くないとピルエットは出来ないと言われる事がありますが、私は少し別だと考えています。

もちろん、ルルベが低いピルエットが技として成り立っていないという解釈はありますが、レッスンで言われる「ルルベが低いと回れないよ」という注意は、回ることとは別ではないか、というのが私の考えです。

 

回転の中でもバランス感覚がある人はアテールでも回れるからです。ルルベを高くするよりも、回りたいのであれば回る事をするべきというのは前回で書いた通りです。

YouTubeに熊川哲也さんの昔のピルエットの映像があるのですが、明らかに失敗してアテールになっています。ほぼ踵で回ってるように見えますが、回転を止めることありません。動画の1分の丁度バリエーションの最後のピルエットです。

熊川さんが特別だからアテールでも回れるとは思いません。しかし、回るということにおける感覚は素晴らしいものがあると思います。なので、ルルベの高さがあるからピルエットが回れるというのは少し違うと思います。

 

もちろん立つことはすごく大事なんです。でも、ルルベの高さとは少し違う話です。動画でもルルベは落ちていますが、立つということまでは崩れていません。だから回れているわけです。

 

バレエという芸術でいうとこのピルエットは失敗の部類に入るので、私が言いたいのはルルベをしなくていいという話ではなく、回りたいのにルルベを高くする練習していても効率悪くないですか?という話です。回る練習しましょうよ。もし、回りたいのであれば。

 

この動画の回り方を練習したらダメですよ。でも、とにかくクルクルと回ってみて、回ることに慣れてください。でなければ、高回転のピルエットは出来てこないと思います。

ピルエットは立つことと回ることを組み合わせた技です。これが出来ないとするとどちらに問題があるのかを考えてみるのもいいかもしれません。

 

 

来月は別日でリリースのワークショップも開催します。4月15日(日)の14時から新宿スタジオで行います。

 

来月も引き上げのワークショップを行います。4月22日(日)14時から新宿スタジオです。

 

ご希望の方は、お問い合わせやメールでお申込みください。

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限定4名で料金は5000円です。

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    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。