レッスンだけじゃ、男子は女子を持ち上げられない

こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です

少し前の
北海道でバレエやスケートのための
トレーナーをされている森脇さんの記事で
男性のリフトに関する
記述がありました

少し気になった部分があって
直接お話しして
意見交換してみました

森脇さんはブログで
腰を反ってリフトするのは危険だと
書かれていて、
それはその通りだと思います

そして、原因として
腹筋と肩の筋力不足
肩の柔軟性について書かれています

私がそこに加えたいものとして
思ったのが
腕そのものの力です

リフトによって
筋肉の使い方はそれぞれなので
ここからはアラベスクリフトを前提に
話を進めます

このリフトは基本的に
女性がアラベスクで立っているだけなので
男性側が頑張って上げる必要があります

挑戦したことがある人は
わかると思いますが
肩の高さに女性を持ち上げた後に
肘を伸ばして頭上に持っていくのが
とても大変なのです

肘を伸ばせないが故に
身体をなんとかして使うことで
持ち上げようとするので
結果、腰が反ったりするわけです

肘を伸ばすことを考えた時
この場合必要なのは
二の腕、上腕三頭筋です

肩もそうですが、
これらの筋肉は
レッスンだけでは鍛えられません

腕立て伏せも悪くはないですが
人間1人を持ち上げる筋力のための
強度が出しにくいですし
メインが胸になることもあるため
完全には向きません

なので男性は
絶対にウェイトトレーニングが
必要になります

重りを扱うということを
比較的安全なウェイトトレーニングで
学ぶ必要があるのです

さもないと
身体を無理矢理使って
リフトするという癖がついてしまうし
リフトそのものの怪我のリスクが
女性も男性も、ともに跳ね上がります

ウェイトトレーニングなどで
重さを扱うことに慣れてないことが
問題なもう1つの理由が
女性の身体は
バーベルほど持ちやすくない
ということです

人の身体なので
都合よく取っ手なんて
付いてないのです

慣れないうちは
本当に掴みにくいです

その上でいきなり
綿毛のように持ち上げください、は
危険すぎます

せめて、重いものを扱える
という慣れがあらかじめ無いと
人間をリフトするのは
リスキーです

パドゥドゥのクラスが
定期的ある教室なんて
ほぼ無いと思います

でもだからこそ
その準備はしておかないと
思わぬ悲劇を呼ぶことになります

個人差がありますが
15、16歳くらいになったら
ウェイトトレーニングを
男性は始めるべきだと思います

体幹、肩、腕は
来るリフトの為に
しっかりと、鍛えておきましょう

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。