こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

今回はウォームアップがいかに大切なのかを実感したお話です。

お正月はダンサーズライフサポートの冬季講習会の見学をさせてもらいました。

プロを目指す子供達に対してどういうレッスンやエクササイズをしていくのかというのは見ていてとても勉強になるのでいつも楽しみにしています。

今回は最初の２日間だけしか見れなかったのでそこでの印象です。

結構辛口です。プロを目指す子達の講習会ですから。

１日目は振り付けなどがされるので、みんな頭で考えながらやっている様子。

なのでそこまで生徒さん達に厳しい目を向けることなく生暖かい目で見ていました。

さて、２日目は前日にやったことをきちんと復習出来ているかが問われてくる所です。

運の良いことに左右木先生が見学に来ていたので、こういう時生徒のどんな所に注目するか聞いてみたりしながら見ていました。

さぁ、ここで気になったこと。

今回の冬季講習会ではウォームアップからクラスが組まれています。

9時半に受付が始まり、10時にクラスが始まります。

その30分の間に昨日の振り付けを確認したり、ウォームアップを復習したりとやる事は沢山あります。むしろ30分では足りないくらいでしょう。

そのような状況で生徒さん達を何をしていたと思いますか？

座ってたんです。ただ座ってたんです。

誰も昨日やった立つエクササイズとかしてない！

それどころか何かストレッチしてる子とかもいる訳です。

何故みんな座ってたかと考えれば、答えは簡単です。

みんなが座ってるから座ってるのです。

前にブログで書きましたが、集団の中では他と違うことをするのがとても困難になるという良い例です。

社会的証明はやはり恐ろしい。

こういう講習会に来てる子達ですから、プロになる為に頑張るという気持ちはあるのかもしれません。

でも気持ちだけ頑張ろうと思っても、周りと同じ行動しか取れないというのは、行動が伴わないという事と同じ意味になることもあり、頑張った事にはなりません。

自分に必要なものを考え、それを状況に合わせて実行していく、これが何かを成す為に必要なことです。例え、それを周りがやってなかったとしても。

今回２日目までを見た私の印象では、冬季講習会にまで来てプロになる為の努力を出来ていた子が1人もいなかったのです。

インスタグラムでクラスの様子を見ると４日目には大分良くなって来たような投稿があったので良かったと思う所ですが、本当の意味でプロになる子というのは、きっと２日目の時点で「本当の努力」が出来るのだろうと思いました。

そこにどれだけ自分で早く気が付けるかが勝負の分かれ目かもしれません。先生だってそこまで手とり足とり教えてくれないですからね。

タイトルを「ウォームアップが生徒をプロにする」としたのは

みんなが座っている中で、そんな事は関係なく自分に必要な事を考え、クラスの前にウォームアップをしている人間こそがプロに近づいていく。

という事を再認識したからでした。

ウォームアップをきちんと出来る人間がクラスを疎かにするわけがない。

絶対とは言えません、言えませんが、準備をきちんと出来る人間が成功をより多く掴むのです。

プロになりたいと言葉にする以上はクラスを頑張るなんて、当たり前。

自分より恵まれた才能を持つ人間と張り合っていきたいならば、自分の頭を使って他人がやってない事をやるしかないと思いませんか？

今回もとても勉強になりました。愛さんも左右木先生もありがとうございます。