「どんなことも乗り越えていこう」という誓いほど無意味なものはない

こんにちは、新宿、横浜で活動している
バレエトレーニングディレクターの猪野です

どんな世界でも
あるかもしれませんが
プロになりたいとは
口では言っていても
実はそんなに本気じゃなく見える
生徒って
結構多いのですよ

たまに聞かれるのが
「どんなことでも乗り越えていきます!」
みたいなセリフですが、
気合の入れ方としても
個人的には全く無意味だと
思ってます

何かを乗り越える、というのは
いわばトラブルの解決です
問題を解決して次に進む
ということですが
上記のセリフには
具体性とトラブルの深さが
全く想像、想定されてなかったりします

直面する困難のレベルが
脚が痛いけど、
頑張って舞台を乗り切る、
程度の低い所に設定されてませんか?

プロになるために
直面するトラブルなんて
そんなものではないですよ

例えば
100個のバレエ団に申し込んで
全てダメで自信を失わずにいれますか?
さらにそれが2年、3年続いて
バレエを嫌にならずにいられますか?
もしかしたら一生ダメかもしれません
本当に乗り越えられますか?

左足を失ってなお
踊り続けるオオマエ隊長みたいな
ダンサーがいますが
片足無くしても踊り続ける自信は
ありますか?

どんなことでも、と言いつつ
そんなこと想定もしてないですよね

どんな事でもって何でしょう?

クラシックはダメだった
でも、コンテンポラリーでも
モダンでも踊り続けたい
そんな気持ちで頑張るダンサーも
いるわけです

どんな事でも乗り越えていこう、とか
すごく安く聞こえるのです

最近ズートピアって
映画の主題歌で
そんなような歌詞が流れるのですが
私、あの歌大嫌いです(笑)
軽すぎて、舐めるなって
思ってしまうのです

合わせて言われるのが
信じれば夢は叶う、とか
頑張れば報われる、
とかありますが
まぁ、無いですよね

倍率200倍なんてザラですから
全員がなれるわけないのです

それでも踊りたいですか?
バレエ辞めて普通に勉強した方が
失敗のリスクは少ないですよ?
バレエ意外にも楽しいことありますよ?

心がぐらつくなら
止めた方が良いと思います。

しかし、もしも
自分に想像できる夢を追うための
リスクを全部出した上で
それでも夢を追いたい人は
是非、頑張ってください
私も出来ることは
全力でサポートします

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。