夢を信じる前にやるべきこと

こんにちは、新宿、横浜で活動しているバレエトレーニングディレクターの猪野です。

私のトレーニングを受けに来てくれる人達は、わざわざレッスン以外に何かをしようとするだけあって、大人であれ子供であれ情熱を持っている人が多いです。

例えば子供の場合、かなりの確率で「将来はバレリーナになりたい」と言います。ただ細かく聞いていくとほぼ100%の確率でそこに具体的な計画性はありません。

 

なんかコンクールやって、いい順位に入ってスカラーもらったらプロの道が開けそう、みたいな吹けば流れる煙みたいにフワフワした感じでバレリーナになりたいと言う場合が多いです。

 

それの何が悪いかって?別に悪くはないですよ。ただ夢を叶えたいなら、厳しいのではないでしょうか。それこそ天賦の才能でもない限りは。

 

そこで今回は夢の叶え方について書きたいと思います。

私はバレエを始めたのも大人になってからで、バレリーナの素養がそこまであるわけでもなかったので、ずっーと地べたを這いつくばって少しずつレベルを上げてきたという自負があります。

そんな状況で私が何とかバレエ団に潜り込むために考えていた事を踏まえて書いていきます。もちろん夢を叶える方法はこれだけでは1つのやり方として参考にしてください。

 

よく世間では、「信じれば夢は叶う」とか言いますが、夢は信じても叶いません。夢は宗教ではないのです。まぁ、信じることが必要ないわけではないですが、1番大事なのはそこではないのです。

 

1番大事なのは「追うこと」です。しかも追うのは夢ではなくて「手順」です。

 

極端な話、本物の仮面ライダーになる夢を信じても絶対になれないのです(仮面ライダー役なら可能ですが)。なぜならそこには手順がないのです。まずショッカーにさらわれて改造人間にされる必要があるのです。って無理ですよ。

 

バレリーナになるってそもそも何?

さて、夢は人それぞれなので、今回は1つの例としてバレリーナという夢の概念をなるべく具体的に設定していきます。

まず、「バレリーナになる」という曖昧な概念をもう少し具体的にしましょう。どういうバレリーナなのか?です。

 

収入的にバレリーナは厳しい場合が多いです。なので仕送りやバイトで生活費を賄うことも多いでしょう。でも、バレリーナを夢とするならば、踊りの収入だけで生活できるようになっている、とここでは設定しましょう。

 

売れればフリーのダンサーとしてもやっていけるかもしれませんが、いきなりは無理なので、「収入的に自立が可能なバレエ団に入ること」を夢に設定します。30代や40代になっても親の仕送りに頼ってるのに、「私は一人前のバレリーナになれた!」とかいうの何か嫌でしょ?そう思いませんか?

 

 

さて、バレリーナが少し具体性を帯びて来ました。「自立したバレリーナになる」です。これで「どこでもいいからバレエ団に入る」ではいられなくなりました。バレエ団によってほぼボランティアなんて所もあります。なので、目標となる自立した生活が出来るレベルのバレエ団を調べて見つける必要が出てきました。

次は場所を設定してみよう

次に選ぶのは、場所(国)です。世界中のどこかの自立出来るバレエ団だと広すぎて調べるのが無理なので、ある程度の地域や国を設定しましょう。憧れのバレエ団があればまずはその辺りとか、どうしても背が低いような場合なんかはアジア系のカンパニーとか、国や地域をある程度絞ってみましょう。

 

なんで、海外なのかって?だって自立したバレリーナって日本では、ほぼ無理だからです。今回の夢の設定では居酒屋でバイトすれば大丈夫ということにはしていません。発表会でお金がもらえる男性ダンサーはまだ良いかもしれません。でもそれをプロフェッショナルと呼ぶのかと言えば私は疑問ですけど。

 

さて、国や地域が設定出来たら、そこにどれだけのカンパニーがあるかをまずは出来るだけ全部ピックアップします。それらの中でどのレベル以上のカンパニーなら自立出来るのかをピックアップします。

 

 

自立出来るカンパニーの調べ方がわからない!って思うかもしれません。確かに知り合いがそこで踊っていたりすれば話も聞きやすいですが、必ずしもそうでもないですよね。でも、カンパニーの内部って外からのホームページだけではわかりにくいですが、所属のしているダンサーは載っています。

 

 

そこでSNSなどを使います。そこのダンサーに直接コンタクトを取るのです。世界には誰かしら優しい人がいるので返事くれたりします。具体的な金額は流石に厳しいですが、生活できるのかとか、カンパニーの雰囲気とか勇気を出して聞いてみると意外と教えてくれます。外に出ない情報ってすごく貴重ですよ。

 

 

カンパニーに日本人がいればいいですが、いない場合はその国の言葉は必須ですよ。だから国の設定って大事なんです。仮にロシアに行きたいとしたら英語やってても意味ないでしょう?もちろん、もしかしたら返事が来ないかもしれません。それはそれで仕方ないです。気にしてないで次にチャレンジです。

 

 

そして、ある程度調べた結果自立が出来るカンパニーの数があまりに少ないようなら地域を広げてみましょう。オーデイションはかなりの数を受けることになります。10や20では厳しいかもしれません。もちろん人によりますが。

 

ちなみに私はアメリカでビデオオーディションの郵送経費だけで3万円くらい使いました。アメリカ国内だけなのに。いくつ送ったかはもう覚えてもいません(苦笑)

 

 

国や地域が絞れてくると自分が勉強するべきことも見えてきます。言葉とかバレエメソッドとか。

なるべくならその国というかカンパニーで使っているであろうバレエメソッドと同じものを勉強していたの方が有利ですよね。そういう意味では逆に今自分がやっているメソッドを使っている国や地域を選んでみるのも有効です。

どうすれば行きたい場所にいけるのか?

行きたい場所が決まったら、どうすればそこに行けるか、というのを考えます。

独立したバレエスクールに留学するのか、もしくはバレエ団の下にあるスクールにするとか、サマーインテンシブに参加してみるとか、そのためのオーデイションはどうするのか?ビデオ?直接行ってみる?それともオーデイションツアーに参加できる?とか調べられるようになります。

 

私としては最低ここまで考えた上でコンクールに出るならアリだと思います。自分が設定した場所にあるスクールのスカラーがもらえる可能性がある、ということであれば出てみるのも1つの方法です。

 

コンクールに固執する必要はありませんよ。あくまでも方法の1つです。プロになれるかはコンクールで優勝することではなく、カンパニーオーデイションに受かる事ですからね。コンクール歴とかは大抵は無意味ですから(履歴書に書く所がない)。

 

結果、そうやって調べていて、実際のコンクールでスカラーを貰えたのが想定外の国だったなんてこともあり得ます。そうなっても、迷う必要はありません。自分を買ってくれる所に行くべきです。そもそもバレリーナってやればなれる職業でもないので、チャンスを逃してはいけません。

 

 

私のクライアントで海外のスクールに行っていた子が、アーキタンツで一時帰国中にレッスンを受けていたらたまたま教えに来ていたあるカンパニーディレクターに声をかけられ、「今のところがダメだったらうちに来なさい」と連絡先を渡された、なんて話もありました。

 

出会いはどこにあるかわかりません。しかし、それもブレない具体的な目標があればこそ転がってくるものだと思います。結果、下調べはやり直しかもしれませんが、手順は同じなので前より早く出来るはずです。

最後に一番大事な事を決める

そして、最後に必ず時間制限をつけましょう。何歳までに自立出来るバレリーナになれなければ諦める、と。20歳までとか、25歳までとか。

 

悲しい決断ですが親御さんのお金も無限にはありません。バレエが終わってもあなたの人生は続きます。その為にはダラダラしない線引きはしなくてはいけません。そうすれば、トレーニーとかアパレンティス(準団員)のコントラクト(契約)で初めの1年、2年は自立とは行かなくても時間制限がある事で親御さんも何とか出来るかもしれません。

 

バレリーナの夢はとにかくお金がかかるのです。フェラーリなんかも買えるくらいお金がかかるのです。その割に金銭的なリターンのまあ少ないこと。

 

「信じれば叶う」なんて甘ったるくて耳障りが良いけど具体性のない努力の仕方では、大金を出してくれる親御さんに失礼だと思いませんか?だって、君がバレエさえしなければお父さんとお母さんはフェラーリに乗れるのですよ?その可能性を犠牲にしてそのお金を子供の人生に全部使っているのです。

 

今君がバレエに打ち込める状況って当たり前じゃないですからね。

 

だから、上記の手順を使って、せめてこのくらいの具体性で自分が何になりたいのかをはっきりさせて初めて、夢を信じることに価値が出てくると私は思っています。

 

踊りを上達させるだけでは、プロになるには多分足りません。その道筋をしっかりと見据えて、上達していってください。

今回のまとめ

自分の夢を出来るだけ具体的にする。

それを叶えるための場所を選ぶ。

それらを予め決めた年齢までに何としても間に合わせる。

 

5月27日にセルフリリースクラスを開催します。

5月20日のワークショップも好評の内に終了しました!すぐに埋まってしまったので追加開催です!

レッスンの質を上げる為に必要な身体調整の1つです!セルフケアですから留学しても使えます。

先月は盛沢山すぎて時間が無くなってしまったので、今回は拡大版です!

身体のリリースのワークショップを5月27日(日)
13時から150分で新宿スタジオで行います。

定員は4名限定で料金は6000円です。

お申込みはお問い合わせか直接ご連絡ください!お早めにどうぞ!

 

 

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。