ターンアウトのし過ぎ!のチェックポイント


バレエトレーニングディレクターの猪野です

ターンアウトが上手くいかない悩みはバレエには尽きませんが、悩むあまりに無理をしすぎていることが非常に多くみられます。ターンアウトは上手くできれば踊りに助けになりますが、それは無理やり開けば踊れるようになるというものでもありません。

そこで良く見られるターンアウトをやりすぎて逆に踊りにくくしているチェックポイントを紹介します。

膝とつま先が違う位置にある

ターンアウトは基本的に股関節から回したいわけですが、つい1番ポジションなどの足が180度かどうかで判断しがちです。そうすると、膝とつま先が明らかに違う方向を向きます。膝が正面なのにつま先が180度とかはターンアウトを無理しすぎです。

タックしてる

ターンアウトをしてくる筋肉は解剖学的には意外とたくさんあります。あるのですが、バレエに使いたい筋肉となると限られてきます。とにかく開こうと骨盤が動いて後ろに倒れてしまうのは、ターンアウトをお尻や腿裏で頑張り過ぎています。同時にお尻すべてが固かったり、脚全体が固いのも踊りを妨げます。

センターで自分の体にインに戻される

 バーではなんとか出来るのに、センターで特に片脚で立つときに体がインに戻って来てしまうのもターンアウトの筋肉が上手く働いていない証拠です。バーでしっかりとターンアウトの筋肉が働いていれば、バーの時ほど開くことはなくてもインに戻されることはないはずです。

なんか膝が痛い

 最初に書いたように膝とつま先の方向が明らかに違ったままプリエをしていれば膝も痛くなってきます。痛みがある時点で何かが間違っていることは疑いようがないので、まずはターンアウトで無理をしていないか考えてみましょう。

土踏まずが潰れる

 無理にターンアウトしていれば、そのしわ寄せは他の関節にきます。良く見られるのが土踏まずが潰れることです。もっと土踏まずを上げて、と指示が出されたりしますが、その前にターンアウトも見直してみましょう。別にこれは偏平足の人だから潰れるわけではありません。何かしらの原因で無理な力が加わるから潰れるのです。パラレルで立ってスクワットして潰れてないのに、プリエで潰れていたら原因は間違いなくターンアウトのやりすぎです。

重心が後ろに倒れる

無理に開けば重心もおかしくなります。力を入れすぎて開けば重心も後ろに行きがちです。ターンアウトだけの原因とは言い切れませんが、センターになると後ろに倒れそうになる方は、無理していないかチェックしてみましょう。

 

今回紹介したことが一つでも起きていれば、ターンアウトのやり方を疑うことも必要です。そして、大抵は紹介した事例が複数重なって起きます。踊りにも身体にも無理を強いるので、本当にただ開けば良いと思ってやってないか、ぜひチェックしてみてください。

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  • ABOUT

    猪野 恵司 -Keiji Ino-

    バレエトレーニングディレクター
    プロフィール詳細

    カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で機能解剖学を学ぶ。
    大学卒業と同時にサクラメントバレエ団でプロダンサーとして活躍。退団後はバレエ専門のパーソナルトレーナーとして活動している。